竹取争乱

娘が運動会で竹取争乱という競技に参加しました。ゲーム自体は紅白に分かれた2チームが両側に分かれ、間に置いてある棒を1本でも多く取ってきた方が勝ちという単純なものです。

棒さえとってくれば良いので、相手が一人で取りに来ていれば二人でかかりであたり、仲間が1対1で拮抗していれば助けに行きというゲームですが、プレイヤーは小学生なのでそこまで複雑なことは考えません。とにかく真ん中にだーっと走り寄り、手近な棒をひっつかんで相手チームとやっさもっさの揉み合いとなり、それが結構面白いという趣向です。

鉄砲がなるや否や、娘も一直線に棒を置いている中央へ向かいます。ところが、対抗チームの誰も娘が向かった棒だけは見てません。彼女が何の苦労なく棒を掴んで自陣に持ち帰ろうとした時、ちょっとしたハプニングが起こりました。

なんと娘はラクラク手に入れた棒を地面に置き、相手チームともみ合いになっている仲間を助けに行ってしまったのです。当然、相手チームの一人が気づいて、グランドの真ん中に打ち捨てられたノーマークの棒を掴んで持ち帰ってしまいました。

後で娘に聞くと、「友達を助けたかったから行ったけど、間違えたことが悔しくて忘れたいから言わないで」、、、と。

で、娘に言ったこと。

『素晴らしくてかけがえの無い経験をしたね。その悔しさは忘れないでおくといいよ。パパにも「え、誰も手をつけてないけど、こんなの貰っていっていいの」っていう経験があるよ。だから次に同じようなことがあれば、今日の悔しいゲームを思い出し遠慮せず手を伸ばして取ってしまえばいい。チャンスは見えている人に掴んでもらうことで、幸せになるのじゃないかな?』

賛否両論分かれそうなコメントですね(笑)。

実はチャートを見ていても、ときどきそういった事があります。

いつものルーチンでチャートを順に見ていくと、どこからどう見ても完璧なエントリーのチャンスを晒しているペアに出会ったりすることがあります。

今でも忘れないのは、とあるペアで1時間足を開いた瞬間、それまで破られていなかったサポートがブレークされて進んだ後、ブレークした地点まで値段が戻ってきていたチャートです。

どこをどう叩いてもショートに入るしかないようなチャートだったのでトリガーを引き、利食いをして収益も出たのですが、資金管理の手法を知る前だったので儲かった分を丸ごと中途半端な場所で全投下して無くしてしまいました。どちらかと言うと悔しさのほうで覚えているトレードなのですが、それでもチャートを開いた瞬間に完璧な画が完成している場所に遭遇することはあります。

結局のところ、トレーディングでチャンスを見つける力というのは、パターン認識能力なのだと思います。

いま読んでいる本『Super Brain / Deepak Chopra著』で、人間の脳が持っている認識能力で面白い記述を見つけました。

人間の顔認識能力はコンピューターで再現できないほど優れている。ソフトウェアで顔を認識する場合は、顔の輪郭・パーツの位置・形状・ほくろの位置 etcetcをチェックリストに掛けて、一致するパターンを絞り込んでいく。だけど自分の母親の写真など、少々輪郭がボケていても「母親」とスグに分かる。このプロセスは未だ総て解明されていないが、ただ母親の写真も上下反対にすると全く誰か分からなくなってしまう。コンピューターでは上下も関係ない。

というような内容です。

人間って、自分が関係するもののパターン認識能力はスーパーコンピューター以上だけど、遭遇しないこと(上下反対の顔写真など)はスルーして省エネモードに入るということかもしれません。

チャートのパターンでも、自分が過去にトレードしたり研究したものは一発で認識できますが、知らないものは全くスルーしてしまいます。

だから、自分の力でプライスアクションのパターン認識能力を身につけてしまえば、他の人には何の意味もないチャートが、あなたにだけ千載一遇のチャンスとして網膜に飛び込んでくるのです。

トレーニングを積んだ目に飛び込んできたチャンスには、遠慮無く「手を伸ばして」掴んで下さいね。

それでは今週も、Happy Trading!


TORU_COCOSTA
TORU_COCOSTA

40代からの自由な時間と収益を作るトレード教育を行っています。ビットコイン / ゴールド / 外国為替 の取引方法が学べる「ココスタ」運営(受講生4,800名)。現役トレーダー / 米CMT検定1級保有 / ビットコイン研究所ライター / 株式会社ファム代表取締役。受講に関するご質問など、気軽にお問い合わせください。

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