スティーブ・ジョブズ

「変わり続けることだけが変わらない真実だ。」

スティーブ・ジョブズの言葉として、アップルジャパン元代表 山元賢治さんが講演会で披露されたものです。

元の英語では ”The Only Thing That Is Constant Is Change”。
ネットで調べてもジョブズ氏の言葉として紹介をされているところが無いので、おそらく山元氏との会話や社内で使われていたものなのでしょう。

コンピューターといえばIBMが同義語だった当時、巨人支配に縛られるのを嫌い対抗馬としてアップルコンピューターを誰もが利用できる形に進化させた同氏らしいセリフだと感銘したのを覚えています。

下の動画は1984年にアップルの マッキントッシュ テレビCMです。支配された大衆を救い出すため、巨人にハンマーを投げつけるというセンセーショナルな映像で市場の心を掴みました。

 

LTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)の破綻

世の中の仕組みや価値観などは常に変わり続けます。昨日まで正解だった方法も、今日には間違いの元になることだってあるわけです。

金融の世界でそれを思い起こさせるのは、LTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)の破綻です。

ヘッジファンドの運用をノーベル賞受賞者を含むチームが行う同社は当初優秀な成績を上げ、世界一の頭脳集団が集まるドリームチームとも言われました。

彼らが市場を分析する前提条件は、人間の行動は過去を分析することで確率論に収められるという前提に立っていました。

ところが98年のロシア経済危機でパニックになった市場に飲み込まれて資金を溶かしてしまい破綻します。下の図はファンドの開始当時に預けた元本がたどった推移です。98年から奈落の底に落ちていったのが、よくわかります。

LTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)の破綻
LTCMに1994年から資金投下した場合の推移(wikiから)
http://en.wikipedia.org/wiki/Long-Term_Capital_Management

実はCMT(米国公認市場分析資格)の受講カリキュラムで説明されているものの一つに、「自動トレードの限界」があります。

自動トレードは過去に成功した条件の組み合わせが揃った時に執行するものであり、その「組み合わせ」が時代とともに機能しなくなると有効でなくなります。

その根拠の一つとしてLTCMの破綻を事例に挙げています。

今の時代に必要なのは、自分と相容れない意見や考え方にぶつかったときに、次のような問いかけを自分に投げかけ続ける能力かもしれません。

  • もし自分より相手の方が正しいとしたら?
  • 自分が拠り所とした前提条件が変わっていたとしたら?

「変わり続けることだけが変わらない真実だ。」

頑なに変わらず自分へ問いかけ続けることこそ、成功への正しい方向かもしれませんね。

ハッピー・チェンジング!

 

追伸:

テレビCM動画へのコメントで、「アップルが小さな画面でみんなを奴隷にしているのはどーなん?」というようなものもあり、確かにそれも問いかけの結果と感心する次第です。


TORU_COCOSTA
TORU_COCOSTA

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