米大統領選ラストスパートで起きたヒラリー氏メール問題。マーケットに投げ込まれた爆弾サプライズで、ドル円は雪崩を打って墜落。その直前に完成・検知されていたハーモニックパターンとは?


2016年の相場にもっとも大きな影響を与えたイベントを挙げるなら、その一つは間違いなく、米国の大統領選となるでしょう。

トランプ氏の劣勢が決まりつつあったラスト1マイルの時期に、これ以上ない絶妙のオクトーバー・サプライズ(選挙直前の大ニュース)として放り込まれた爆弾は、FBIのヒラリー氏メール再調査開始の声明でした。

そして、サプライズ直前のドル円では、ハーモニックパターンの最も代表的なものが完成・検知されていました。

【FBI声明直前に完成していたハーモニック|日足ドル円】

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このパターンが完成したころ、FBIがヒラリー氏のメールを再調査すると発表され、米ドルは一気に投げ売り。それまでのドルロング手仕舞いを巻き込み一気に下落します。

あれよあれよと言う間に、約300pipsの下落を決め、米ドル買いのセンチメントを一気に叩き壊しました。

【298pipsの下落を決めた様子|4時間足ドル円】

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上のドル円スクリーンショットは、パターン完成時点の105.53から102.55まで、298pipsの下落が一気に進んだ記録です。

はい、もちろんこんなベストシナリオが毎回決まるわけではありません。また、ここまで大きな値動きが起こることも、それまでに条件が揃っている必要があります。

ただ、相場でもっとも大切なのは、「間違った方向」に身を投じないことです。

105.50で完璧に決まったパターンを知らずにロングし、何が起こったかわからないまま、一気に積み上がるマイナス。そうした考えたくもないシーンを避けることができる可能性があるなら、その技術の価値は、どれほどでしょうか?

一つ言えるのは、ハーモニックとトランプさんは、あまり敵にしたくない・・・ということですかね。さて来週は投票本番。これ以上ないくらい、気を引き締めていきましょう!

 

追伸

この記事を書いている11月6日の夜には、「トランプ氏が演説中に避難!」のニュースと映像が流れています。これが演出なのかハプニングなのかは分かりませんが、よくも悪くもメディアの注目を根こそぎ持っていくトランプ氏には、未知なる底力を感じてしまいます。

もっといえば、今から選挙までの数日間に出て来るサプライズがあるなら、それが勝負を決めそうだということですね。場外乱闘気味の選挙からは、目が離せません!


TORU_COCOSTA
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