読者の方からテクニカル分析はスキャルピングに使えるか?という質問を頂きました。このお答えをするには、”スキャルピング”の定義を先に明らかにしておきたいと思います。

Investopediaはスキャルピングを次のように定義しています:
”少額の値幅を多くのトレードで獲得する試みのことで、小さな値動きの方が大きなものよりも捉えやすいという考え方が前提にある。この戦略を取り入れるトレーダーは、一日に10回~数百回のトレードを行う。”

また米のとある統計フォーラムでは、スキャルピングを「ポジションを分単位で売買するスタイル」として個人トレーダーに何派か調査をしています。ちなみに本日現在の投票結果は、スキャル派29%、デイトレ派35%、スウィング派24%、ポジション派6%です。

つまり”スキャルピング”とは「分単位のトレードで、1~10pip程度の利ざやを稼ぐ短期売買の試み」と定義することができ、これを頂いた質問に置き換えると、

「テクニカル分析の戦略は、1分足でも使えるか?」

 という質問になります。回答としては、

「YES、全ての時間足でテクニカル分析は使える」

というものになります。

下の図はポンドドルの日足チャートと1分足チャート(GFTのDealBook画像)です。値段表記がなければ、一瞬どちらが日足か?分足か?なかなか見分けがつかないと思います。

相場が1分足でも日足でも同じようにフィボナッチの場所で反転していることが見てわかると思います。

ただし1分足で極小pipを狙ったスキャルピングにはリスクが伴います。一つはブローカー費用が相対的に高い比率を占めること。もうひとつは値段のスリップに翻弄されやすいことです。

とくにインパクトの大きい指標発表にぶつかると、発表直後に値段が飛んで、入れたはずのストップが遥か彼方で決済されたり、細かいスキャルピングで積み上げた利益を全て持って行かれるダメージを受けることもあります。

サポート・レジスタンスの考え方を基にするテクニカル分析は1分足にも当てはまりますが、小さい時間足ではノイズの影響が大きくなることは知っておいて損はないと思います。このリスクを理解した上で事前の相場分析とトレード戦略をキッチリと立てる。こうした作業を続けることでスキャルピングでも収益率を向上させることができるようになります。

 


佐々木徹 (ささきとおる)
佐々木徹 (ささきとおる)

株式会社ファム代表取締役。愛媛県生まれ。英国ノッティンガム大学にて心理学を専攻、香川大学経済学部卒業。15年間の日米商社勤務を経て、2014年に独立・起業。同年には米国オンライン教育No.1のUdemyにて日本人初のトップ13講師入り。2,500名を超す受講生にトレードを指導する「ココスタ」運営責任者であり、トレーダー、起業家、マーケティング・ストラテジスト。講義一覧はこちら。