フィボナッチ数列と黄金比率を活用するものが繁栄し生存するのが自然界だ。この記事では自然の中で観察できる黄金比率3つの事例をもとに、トレード相場との関連性までを説明していく。

 

■:黄金比率とフィボナッチ数列

まず黄金比率とともに耳にするのがフィボナッチ数列だ。ここでは先に黄金比率とフィボナッチ数列の関係性について明確にしておく。

1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144, … という数字の羅列を見たことがあるだろう。

手前2つの合計値を3つ目に置き続けて出来上がる数列で、フィボナッチ数列と呼ばれる。この数列最大の特徴は、隣り合う左側の数値を右の数値で割ると限りなく0.618に近づき、逆に右の数値を左で割ると1.618に近づくという点だ。もちろん、数字が大きくなるほど精度は高くなる。

  • 89 ÷ 144 =0.618055555
  • 144 ÷  89 =1.617977528

上のように、隣り合うフィボナッチ数列同士の比率を算出したものが世間一般で黄金比率と呼ばれるものである。

 

■:自然界で観察される黄金比率

無駄なものがない自然界だが、多くの場所で黄金比率が観察される。ここでは自然界で観察される黄金比率の実例を3つ挙げてみる。

 

【実例1】:ヒマワリの種

例えば下の図はヒマワリの種が配列されている線を分析したものだ。

右周回が34本、左周回が21本の列で出来上がっていることが分かる。これはフィボナッチ数列の隣り合う数値であり、21を34で割れば0.6176と黄金比率となる。
黄金比率とひまわりの種

またヒマワリ個々の種と中心との角度を調べると、360度に黄金比率の0.618の黄金比率を乗じた角度になっている。限られたスペースに効率よく種を配置していくためで、下の動画は黄金比率に基づき種が外側に広がる動きを再生したものだ。

 

【実例2】:美男美女

黄金比率とセットで有名なものは「美男美女」だろう。下の図は顔のパーツ配置を黄金比率で分析したものだ。

すると目と鼻の位置の配列が黄金比率に則っていることが分かる。また画像左下、口と目の形状も黄金比率の形で出来上がっている。

顔の比率が黄金比率に準じて構成されるほど「美男・美女」と称される可能性が高くなるという話は、クレオパトラやアンジェリーナジョリー等、事例を挙げるのに事欠かない。

 

【実例3】:阿蘇山

下の画像は私が阿蘇で滞在していた際に撮影した山の稜線の比率を計算したものだ。下りと上りの高さを比較してみると、黄金比率の3.618が発見される。
阿蘇山と黄金比率

他にも以下の事柄で黄金比率は確認されている。

  • DNA配列
  • トンボ羽のセル形状
  • ピラミッド形状

つまり自然界で繁栄したり美しいと称されるものは黄金比率をうまく活用していると言える。

 

■:相場を支配する黄金比率

チャートに黄金比率が力を及ぼしている場所は探すのには困らない。

以下の図は黄金比率のコンビネーションを使ったハーモニックパターンの図だが、図中BD辺に1.618、XD辺に0.618という2つの黄金比率が重なっている。

このように、黄金比率を活用するにしても、力を及ぼす場所が1箇所よりも2箇所、2箇所より3箇所に増えるほうが影響力は大きくなる。事実2つの黄金比率が重なるD地点から反転した相場が上昇を始めており、明らかに黄金比率が相場のエネルギーに影響を与えていることが見て取れる。

 

■:結論・・・黄金比率を活用するものが繁栄する

私たち一人一人に「相場」そのものを作り出す力は無い。だが自然から生まれた人間の集合体である相場の中に、再現可能な法則を見つけ活用する知恵と創造性はある。自然界の生命体と同様、相場でも黄金比率を活用するものが繁栄すると私は考えている。

 

参考文献
15 Uncanny Examples of the Golden Ratio in Nature
George Dvorsky

佐々木徹 (ささきとおる)
佐々木徹 (ささきとおる)

株式会社ファム代表取締役。愛媛県生まれ。英国ノッティンガム大学にて心理学を専攻、香川大学経済学部卒業。15年間の日米商社勤務を経て、2014年に独立・起業。同年には米国オンライン教育No.1のUdemyにて日本人初のトップ13講師入り。2,500名を超す受講生にトレードを指導する「ココスタ」運営責任者であり、トレーダー、起業家、マーケティング・ストラテジスト。講義一覧はこちら。