モーニングスターの高格付ファンドは儲かってない?ウォール・ストリート・ジャーナルが5つ星の投資信託パフォーマンスを調べたところ、その後の結果がさほど芳しくなかったという記事を公開しました。議論を呼ぶ記事を見るとともに、異なる価値の「尺度」を持つと今の株高も全く違う姿になる具体例を公開しました。


もとの記事はこちら。

<The Morningstar Mirage>
Investors everywhere think a 5-star rating from Morningstar means a mutual fund will be a top performer—it doesn’t

<モーニングスターの蜃気楼>

どの投資家もモーニングスターの5つ星格付け投資信託は、最も高いパフォーマーだと考えている。が、そうではない。

出典はこちら。(有料版英語記事でタイトル部だけ出ます)

記事の一部では、☆☆☆☆☆の最上級レーティングを取得していたファンドが残したパフォーマンスを調べています。

結果的に、3年後も5つ星をキープできたファンドは全体の14%のみ

5%は買収されたり解散。61%は3つ星以下という結果でした。

格付けといえば、サブプライムで地球上の金融を、文字通り「溶かし」かけたサブプライムの投資対象は、ムーディーズ他の格付け機関から高い安全性のラベルを受け取っていましたね。

私の好きな言葉に「Follow the money trail」というのがあります。お金の後を追え、と。

世の中の決め事は、それで「得をする」人や団体を特定していけば、大体はそのあたりに仕掛けの源泉があるというような意味です。

こうした格付けサービスは、投資信託を販売する会社にとっては、とても助かるサービスです。

お客さんから「良い」投資対象のアドバイスを求められたら、「高い格付け」を提示しておけば良いからです。

もし将来のパフォーマンスが出なくとも、それは格付け会社の責任であり、販売した会社はあくまでも情報を提供するという立場をキープできます。

かくいう私も、米国に住んでいたころ、現地のアドバイザーに退職年金(IRAというもの)の運用提案を受けて、モーニングスターの☆5つに決めたことがあります。

最近になってから、当時の基準価格を調べたところ、特定の日に買うことで3%程度、購入価格を安くすることができていたことが分かりました。

表計算ソフトを使えば簡単に分かることなのに、当時はそれさえもしていませんでした。

こういう記事を書きながらも、☆格付けだけ見て買っていのは恥ずかしいですね。

 

価値の尺度を変えてみたら?

格付けサービスも、今の株式連騰マーケットでは、文句を言われる可能性も小さいでしょうね。

一方で連騰株式相場、本当に価値は上がっているのでしょうか?

少し違う尺度を使って考えてみましょう。

具体的には、株式の価値を「米ドル」ではなく「ゴールド」で計測してみます。

すると以下のような比較をすることができました。

SP500比較チャート

青ラインは通常のSP500価格。赤線はSP500価格をゴールド価格で割ったものです。

もしゴールドの方が通貨よりも価値の尺度として信頼があるのならば、今の株価も2000年の価値の半分以下しかないことになります。

あくまでも過程の話ですけれどね。

価値の計測方法も、格付けの方法も、使う「尺度」で180度真逆になってしまう事例かもしれません。

自分だけのブレない「尺度」を持ち続けたいものですね。

楽しんでいきましょう。

ハッピー・トレーディング!


佐々木徹 (ささきとおる)
佐々木徹 (ささきとおる)

株式会社ファム代表取締役。愛媛県生まれ。英国ノッティンガム大学にて心理学を専攻、香川大学経済学部卒業。15年間の日米商社勤務を経て、2014年に独立・起業。同年には米国オンライン教育No.1のUdemyにて日本人初のトップ13講師入り。2,500名を超す受講生にトレードを指導する「ココスタ」運営責任者であり、トレーダー、起業家、マーケティング・ストラテジスト。講義一覧はこちら。