ココスタ~投資で生き抜く知恵はここからスタート
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欧米トレーダーの考え方

読者の方から、「欧米トレーダーの基本的な(初歩的な)考え方を教えて欲しい」という要望を頂きました。トレーダーに限らず、欧米人は何か物事を始める前に、とにかく計画を立てます。北米に住んで3年経ちましたが、これはトレード以外でも強く感じます。 特に国土が広い米国では、どこに行くにも目的地を絞り、経路を事前に決めて移動をしないと、どこにもたどり着けないのです。日本的に、「どこかテキトーにドライブ」など始めようものなら、ひたすら高速道路を何日でも走ることができる国では、「3日走ってどこにもたどり着かず」という状況になってしまい、下手をすれば半径50キロ圏内にはガソリンスタンドも何もないような場所に入り込んでしまいます。 英語で「人里離れた場所」を"Middle of Nowhere"と表現しますが、直訳は「どこでもない場所の真ん中」で、これは広い国土があって初めて生まれる表現だと思います。 こうした国土的な背景があるためか、とにかく欧米人は何をはじめる前にも無駄足を踏まないように計画を立て、目的までの最短コースを取ることを美徳として捉えます。 日本は国土も狭く、また単一民族国家なので、「どこか行ってみよう」という動機だけで実際に思いがけない人との出会いを楽しむ旅行ができたり、道に迷っても生死の危険にさらされるようなこともありません。 また言語を比べてみても、記号と組み合わせで成り立つ英語と、象形文字からできた日本語。英語は左脳を使い、日本語は右脳で感じると言います。 こうした違いが、それぞれの考え方の違いを作ってきたのでしょう。合理性と計画を重んじる欧米と、情緒的に偶然を楽しむ日本。これはどちらが良いとか悪いということではなく、純粋な違いとして認識をしておけば良いと思います。 ではトレードに対する考えは、欧米と日本とでどう違うのでしょうか?これも欧米では事前に計画を立てることが当然の前提条件として考えられています。その計画にも機械的、記号的な分析手法が使われるのに対し、日本では感情的なアドバイス、例えば「損切りは早く、利食いは遅く」「肉を切らせて骨を断つ」という、読者の方から頂いた言葉を借りれば「いまだに米相場的な考え方」に終始しているのが事実です。 一番の典型は相場を始めた頃の私で、「とりあえずエントリーしてから考える」とか、「自分がエントリーしたからには、相場はこっちに行く」という、根拠も何も無い感情トレードをやっていました。 こんな私の反対側には、サポートとレジスタンスの場所を分析し、経済指標から米ドルの強さを測り、トレーダーが攻めてくる時間の見当を事前に立て、自己資金の量から投下量とリスク許容量を事前に確認し、報酬比率と確率的な考え方で収益を目指す人達がいたわけです。 どちらが継続的に収益を上げていけるかは明らかですね。ご想像のとおり、最初の数年で証拠金の口座を3回も吹き飛ばしてしまったことは、自己紹介に書いたとおりです。 話がそれてしまいましたが、とくかく欧米のトレーダーはトレードに入る前に戦略を立てることを重視します。一方で複雑なことは嫌う国民性ですから、トレードでも自分の得意なトレードパターンに絞って戦略を立て、計画を立てる煩雑性の軽減を図っています。 自分のトレード戦略に合致した相場が出た時のみエントリーをする。エントリー前には、その戦略が間違っていることを認める場所を決める。そのリスク量に対して、設定した目標値までの距離が○○倍以上あるか確認する、、、といった戦略を立てた上でトレードに臨んでいくわけです。 そして何よりも重要な事実は、外為市場の大部分は欧米の機関投資家がシェアを握っているということです。つまり分析・戦略思考の欧米的な考え方が値段を支配することになるため、結果的にテクニカル分析との相性が強いという現象が起こるわけで、こうした相場で勝ち組に回っていくには、欧米トレーダーの考えを模倣して、彼らと同じように相場を見ていく必要があるわけです。
by 佐々木徹 (ささきとおる)
移動平均をサポート・レジスタンスとして使う
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移動平均線を、サポート・レジスタンスとして使う

プロのトレーダーは、移動平均線を「動的サポート・レジスタンス」として使います。FXのトレード戦略は「サポートで買い、レジスタンスで売る」事につきますが、この場所を見つける手助けとして、移動平均線を活用することができます。 下の図はドル円の一時間足です。赤枠の中は、2本の指数平均線(赤色21&緑色55)の間隔が大きくなり始め、相場のスピードが乗っています。こうした時にはトレンドフォロー型戦略を使い、ショートでエントリする地点を探します。 プロは下がり始めたからといって、そこでエントリはせず、戻りを待ちます。この戻りのポイントとして移動平均線、特に指数移動平均線(EMA)を使うのです。 一番左上の黄色い矢印を見ると、下げ始めた相場が一旦移動平均線まで戻り、そこで跳ね返されて再度下に向かっています。勢いの強い相場であれば21の線で跳ね返るのですが、この時は勢いが弱く55まで戻ってから跳ね返っています。 左から2番目の矢印も同じで、やはり55の線で跳ね返っています。その後、92.00円のサイコロジカルポイントを抜け一気に91.00の次のサイコロジカルまで走っています。 この「移動平均線で跳ね返る」相場の性質を使い、さらに他のテクニカル材料と重ねて戻りのポイントを見つけていくことで、確度の高いトレードができるようになります。 一方で一番右の矢印は、相場の勢いが続くと考えたトレーダーが21の指数移動平均線でエントリをしたものなのですが、結局ここで終わっています。実はこの直前の底値がロンドンの終了時間にあたり、ここで本職のファンドマネージャー(トレーダー)は手じまいしてしまっているので、相場は失速、91円のサイコロジカルで利食い買いに負けています。 こうしたように、相場の勢いを見るには、移動平均線だけでなくトレードの時間帯も考慮が必要になることも覚えておいて損は無いかもしれません。
by 佐々木徹 (ささきとおる)