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カナダ中銀ビットコインを語る

ビットコインが主流となれば、中央銀行はその権限を失うのでは?記者質問にカナダ中銀ポロズ総裁が見せた見事な切り返しは要チェック!日本語訳とともにお送りします。 11月7日の国際会合(こちら)の前に、カナダ中銀のポロズ総裁が「中央銀行がインフレに対抗する能力について」という題目でスピーチをしました。 その最後に予告なく出た質問は、「ビットコインが主流となれば、中央銀行はパワーを失うのではないか?」というもの。 経済も安定し、資源も国土も潤沢な経済優等生国家のカナダ中銀トップは、どのように切り替えしたのでしょうか?動画の下に日本語訳を付けておきました。   質疑応答の様子と日本語訳   https://www.youtube.com/watch?v=YPsmVW7zd5I&feature=youtu.be&t=2320 ※ 画面上で見られない場合は、こちら>   【記者】 ビットコインや暗号通貨についてご意見を聞かせてください。 いろんなところから質問を受け、最近では親戚のおばあちゃんからも聞かれて(会場笑い)、何をどう答えてよいのか困っているのです。 もしインフレ対策が中央銀行の役割であるなら、仮にビットコインが主流通貨になったときには、(ビットコインの発行権限を持たない中銀は)その役割が果たせなくなると思うのですが、どうでしょうか?   【総裁】 はい、分かりました。次の質問に行きましょう(会場笑い)。 何?最後の質問?なんてこった。これは罠だな(会場笑い)。 そうですね、私達を含めて中央銀行でも、これに関する議論は国境を超えて活発です。 あくまでも現状について話しましょう。 本日現在での暗号通貨は、MONEYとして法的な成り立ちを持っていません。MONEYとしての性格を持っていないのです。 極端な場面を除いては、取引の手段として使うことはできないのです。 確かに価値を保存するための手段として、機能する可能性はあるでしょう、値動きは激しいですが。 そのため投機的な側面が強く、通貨やMONEYとしてではなく、フィナンシャル・アセットとして(ビットコインを)見ています。 暗号「通貨」と呼べればよいのですが、そうした基準は満たしていないのです。 少し歴史を振り返れば、中央銀行が成り立つ前にも多くのMONEYがありました。 米国なら自由銀行時代などは有名ですね。(※注・1837年から25年間ほど、米国はそれぞれの州政府が銀行を持ち、それぞれ自由な銀行券を発行していた) BOC(カナダ中央銀行)は1935年まで創設されませんでした。それまでは、モントリオール銀行や商業銀行のMONEYが使われていたのです。 それらは世界中を流通してましたし、価値の保証もされてました。ただ、見た目は違っても、それらはすべて「カナダドル」だったわけです。 「暗号通貨」はそうではありません。 どこかの誰かが「カナダドル暗号通貨」を発行したとしても、それは全く異なるストーリーです。 だからこそ、この問題について中央銀行は強い興味を持っていますが、まだその期間も短いです。 BOCにもワーキンググループがあって、まだ仮定的ではありますが、研究を鋭意進めていることころです。 (司会に)いまのハッタリどうだった?(会場笑い) ※ 意訳あり いやカナダ中銀、立派です。 準備もしていない突飛な質問をジョークで交わしながら、「通貨とは呼べない」と線引き。 カナダや米国の歴史を振り返り、現時点で法的な通貨を定義するものは、その国に属する銀行が発行する「Bank Note」であることを明確にしました。 つまりビットコインを通貨と呼べない理由は、「国の銀行が発行していない」から。 だから中央銀行の存在が今すぐ脅かされることにはならない。ただし研究は進めていると。 よく一瞬にして、これだけのロジックをまとめ、会場をシラケさせずに切り返せるものだと感動しました。 さすがに一流ですね。 なお、MONEYに関しては、国によって定義や考え方など変わってしまうので、「お金」とは訳さず、そのままにしておきました。 ここは掘り下げると長くなるので、またの機会に書きたいと思います。   優等生通貨のカナダドル 通貨にも米ドル、ユーロ、円、ポンドなど多種多様にあります。 その中でも、カナダドルは少し特殊です。 国土も広ければ水もある。国境の紛争もない。メタルや油の資源も豊富であり、米国の横に位置しているので経済も強い。 とにかく安定しているので、普段からお世話になっている通貨です。 その国の中銀総裁がビットコインについて語るとは思ってもいなかったので、おもわず日本語訳をして公開した次第です。 予想もしないことが起こるのが、世の中の面白いところですね。 楽しんでいきましょう!  
by TORU_COCOSTA
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カナダドルが新規で買えない理由とは?

だれも止められない上昇を続けるカナダドルは、このまま天井知らずで突き抜けるのでしょうか?今週あたりから少し違った局面に入りそうな動きも見えており、カナダドルの見通しをトレーダー犬🐶とお届けです!   .embed-container { position: relative; padding-bottom: 56.25%; height: 0; overflow: hidden; max-width: 100%; height: auto; } .embed-container iframe, .embed-container object, .embed-container embed { position: absolute; top: 0; left: 0; width: 100%;
by TORU_COCOSTA
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🍁カナダドルが止まらない理由

「5月は売り」とは株の格言ですが、今年に限れば「6月に買え」とでも言いたげな1ヶ月。特に気を吐いたカナダドルの動きに前兆はあったのでしょうか?少しだけ振り返ってみましょう。   30日の変化率は4%超え! 下に代表的な通貨ペアとダウ指標を並べたチャートを出してみました。 左上はラストスパートで気を吐いたユーロ。右上がダウ平均、左下は豪ドル、右下がカナダドルです。 30日の変化率を出した数値で、カナダドルだけ4%を超え、他を置いてけぼりにしていることが明らかですね。 ここまで強くなる深い予兆はあったのでしょうか?3つの要素を振り返ってみましょう。   ① チャート形状|ハーモニック もう、おなじみハーモニック。古典的なバタフライという形状が綺麗に決まっていました。1.27というポイントで引っかかりが見えますね。 要因の一つとは言え、綺麗に決まってます。数値のバランスも完璧です。 いつもながら惚れ惚れします。次行ってみましょう。   ② 金利は「これから」と言っていた 為替をやる以上、ここからは絶対に逃げられない相手・・・金利ですね。 下のグラフは、カナダドルと米ドルとの金利差を出し、その強弱をヒストグラムで表してやったものです。   6月13日に金利が跳ね上がり、そして価格も跳ね上がったものの、全然まだ余力を残していることが分かります。 「もう」は「まだ」なりと言いますが、まさに6月13日がそういう状態でした。   ③ 売りすぎて周りに誰もいない・・・ 新聞で耳にすることも多い「ネットポジション」を少し加工してパーセント表記したものがこちら。   5月9日から、いわゆる売られ過ぎの40%を超えています。 もう「みんな売れ売れもっと売れ!」の状態で、最後はババ抜き合戦のエリアに来ていたということですね。 値動きとポジション動向のコントラストは、明らかに「やってしまった」人たちの背中を感じさせるものになっています。 この状態から気合だけで売っていた人のロスカットが引火した、いわゆる「踏みあげ」も一つの要因だったようです。   まとめ 以上は、カナダドルには3つの反発条件が揃っていたことをまとめてみました。 もちろん、6月28日水曜日にカナダ中銀の発言が吹き上げのトリガーにはなりましたが、状況が揃ってなければ何も起こらず終わるもの。 周りをすべて囲われていたカナダドルは、原油のつるべ落としに付き合ってしばらくは横に向かったものの、その勢いも終わり上に発射されるしか無かった状況だったわけですね。 そう見ていくと、トレードは状況証拠を揃えて犯人を追い詰めていくようなアプローチという考え方もできます。 「人の世に道は一つということはない。道は百も千も万もある。」とは坂本龍馬の残した言葉。 「絶対に勝てる方法を完成させる」ことは無理かもしれませんが、道を多く持つ人の方が目的地には近づくのでしょうか? 相場の神様に聞いてみたいところですね。   ハッピー・ウィークエンド!
by TORU_COCOSTA
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豪ドル攻略に必要な3つの武器とは?

もうすぐクリスマス!主役といえばサンタさん。南半球のオーストラリアでは、サーフボードに乗ってやってくるらしいですね。ところ変わればサンタも変わるわけです。 そんなクールなオーストラリアですが、日本では高金利なことからも豪ドル人気・・・預金で0.001%の金利しかつかない日本だと、100万円を預けて税引き後の金利が年8円。そりゃ少しでも有利な預金を探そうとすれば、当然かもしれません。 一方で、豪ドルを取引したことのある方は、いわゆるオージーが他通貨と少し違う値動きのクセを持っていると感じられたことがあるかもしれませんね。 たとえば、下のチャートは英国離脱選挙のときの値動きです。 左上が豪ドル、右上がポンドドル、左下がユロドル、右下が我ら円ドル(ドル円の反対)です。 なんだか豪ドルだけ一人静かに佇んでますね。日足のチャートなので、10日も経たないうちに影響が消え去っていることも、独特感を出しています。 そう、豪ドルは特殊なんです。   資源通貨の代表格 豪ドルを動かす特に強い要素は、下の3つに要約できます。 資源価格 金利 米ドル では、どうすれば実際の取引に活用をしていけるのでしょうか?以下の動画でまとめてみましたので、ご覧になってみてください! 《オーストラリア通貨は資源ファンダメンタルで固めるのが近道である事実》 → こちらのコースから抜粋しています 動画レクチャーを作成したのは、12月5日なのですが、かなり明確なサインが出てるんですよね。 今のマーケットは、とにかく米ドル強し・・・ほぼ全ての通貨ペアが米ドルの呪縛に囚われています。 豪ドルも上に抜けたがっているものの、バルーンを地面に繋いでいる鎖が切れないことには・・・という感じでしょうか? 特殊な理由は、サンタがサーフィンしているからではなかったようですね。 今年のクリスマスも、読者のみなさんにとって、素晴らしいものとなりますように。 ハッピー・トレーディング!!  
by TORU_COCOSTA