ココスタ~投資で生き抜く知恵はここからスタート
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相場の方向 トレンド・スピード・モメンタム

熱心な読者様から質問を頂きました。以下抜粋です。 「(ビデオ視聴後)2週間で800pips抜きです。ありえない・・・(中略)これから気になってくるのは、トレンドが変化しだす予兆(をどう捉えるか?)少しでも精度を上げたい一心でお願いします」 (mori様) 多くの人が疑問に思っていることだと思いますので、この機会に管理人のトレンドに対する見解を記事にしてみました。 相場の方向には3つの種類があります。 モメンタム --- ローソクの上下動 スピード --- チャンネル内の上下動 トレンド --- 相場の方向 これらは短期・中期・長期での方向と言い換えることもでき、分かりやすく視覚で捉えるため、以下の移動平均線で表すことができます。 モメンタム --- 5EMA(指数移動平均線) スピード --- 21EMA トレンド --- 200SMA(単純移動平均線) 下の画像集は、AUD/USDの日足に上の平均線を乗せて表示したもので、モメンタム・スピード・トレンドの微妙な違いをご理解頂けると思います。 黒がモメンタム(5EMA)、赤がスピード(21EMA)、トレンドが紫(200SMA)です。 「スピード モメンタム トレンド」画像内の黄色でハイライトした場所をみると、それぞれが別の方向を示していることがわかります。 モメンタム(5EMA) --- 上向き スピード(21EMA) --- 下向き トレンド(200SMA) --- 横向き とくに3者の中でも相場の長期的な方向を示す「トレンド」の向きは、株式市場等に比して市場規模の大きいFX相場では変わりにくいという特徴があります。 乗用車(株式のように小さい市場)なら一発でUターンができる場所でも、観光バス(FXのような大型相場)は何度も切り返しをして「ヨッコラショ」と方向を変えざるを得ません。FX相場もトレンド変化は、横向きのレンジ相場がしばらく続き、ブルとベア(売りと買い)の射ち合う弾が切れた後に、始めてはっきりと出てきます。 そこで頂いた質問を置き換えると、次のようになります。 「長期的な相場の方向が変わる瞬間を捉える方法はあるか?」 管理人からの回答は、 「相場の事は相場に決めてもらい、自分は後から付いて行く」 というものになります。 「トレードに予想は必要ない」で述べたように「予想」と「トレード戦略を立てる」ことは全く別の作業です。トレンドの方向が変わった事は、トレンドの方向が変わってからでしか確認できません。 下向きの相場であれば、横向きの動きを挟み、ダブルボトムを付ける等のサインを見せ、Higher Highを付け、初めてトレンドの変化を前提にトレード戦略をロングに変更します。その上でストップはダブルボトム下に置き、次のレジスタンスラインが自分の決めた報酬比率をクリアしている場合に限りロングのポジションを取っていきます。 何よりも相場方向が変わる場所を「予想」した場合、明確なストップの置きようがありません。つまりリスクの範囲が計算できない以上、トレード戦略が立てられないのです。 もちろん、一定方向に動いている相場の戻りをテクニカルで分析し絞り込むことはトレード戦略の基本です。一方で相場の長期的な方向である「トレンド」が変わる場所だけは相場に決めてもらうしかなく、自分の予想を無理に相場へ当てはめて最初のピークをつかもうとする試みは、割に合いません。 こうした危険行為は他の初心者トレーダーや金余りの投資家に任せ、自分は報酬比率の高いトレードのみに絞ってエントリを続けて行くことで継続した収益を上げ続ける決意をすることが、勝ち組に入る近道になると思います。 mori様、 回答にはなってますでしょうか?ご質問、ありがとうございました。  
by TORU_COCOSTA
移動平均をサポート・レジスタンスとして使う
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移動平均線を、サポート・レジスタンスとして使う

プロのトレーダーは、移動平均線を「動的サポート・レジスタンス」として使います。FXのトレード戦略は「サポートで買い、レジスタンスで売る」事につきますが、この場所を見つける手助けとして、移動平均線を活用することができます。 下の図はドル円の一時間足です。赤枠の中は、2本の指数平均線(赤色21&緑色55)の間隔が大きくなり始め、相場のスピードが乗っています。こうした時にはトレンドフォロー型戦略を使い、ショートでエントリする地点を探します。 プロは下がり始めたからといって、そこでエントリはせず、戻りを待ちます。この戻りのポイントとして移動平均線、特に指数移動平均線(EMA)を使うのです。 一番左上の黄色い矢印を見ると、下げ始めた相場が一旦移動平均線まで戻り、そこで跳ね返されて再度下に向かっています。勢いの強い相場であれば21の線で跳ね返るのですが、この時は勢いが弱く55まで戻ってから跳ね返っています。 左から2番目の矢印も同じで、やはり55の線で跳ね返っています。その後、92.00円のサイコロジカルポイントを抜け一気に91.00の次のサイコロジカルまで走っています。 この「移動平均線で跳ね返る」相場の性質を使い、さらに他のテクニカル材料と重ねて戻りのポイントを見つけていくことで、確度の高いトレードができるようになります。 一方で一番右の矢印は、相場の勢いが続くと考えたトレーダーが21の指数移動平均線でエントリをしたものなのですが、結局ここで終わっています。実はこの直前の底値がロンドンの終了時間にあたり、ここで本職のファンドマネージャー(トレーダー)は手じまいしてしまっているので、相場は失速、91円のサイコロジカルで利食い買いに負けています。 こうしたように、相場の勢いを見るには、移動平均線だけでなくトレードの時間帯も考慮が必要になることも覚えておいて損は無いかもしれません。
by TORU_COCOSTA
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移動平均線、FXでの使い方2 相場のスピードを見る

移動平均線だけではFXの相場に勝てないと前回書きました。では本当の移動平均線の使い方とは、何なのでしょう?一つの大きなポイントは、相場のスピードを知ることです。 スピード ジェットコースターを想像してください。目の前の壁のようなレールを登り切るには、相応のスピードが必要です。スピードが十分乗ってないと、坂の途中で押し返されてしまいます。 相場にもスピードがあります。同じ方向に動いていても、市場参加者の多くが感情的に「この相場は上がる(下がる)」と思っているときはスピードが速くなり、逆に「そろそろこの為替相場も終わりが近づいてきたな」と思い始めるとスピードが落ちてきます。 上 の図の赤色が指数移動平均21(過去のローソク21本分の指数平均を取ったもの)、緑色が指数移動平均55です。(この組み合わせはフィボナッチ数列で決めています) 2本の移動平均線の間隔を見る 2本の移動平均線の間隔が大きく開いている赤枠と、間隔が狭くなってジグに交差し始めた青枠の中と、明らかに相場のスピードが変わってきているのが一目で分かると思います。青枠の失速したスピードでは、赤枠の高値をブレークできま せんでした。 つまりスピードが速いときには、トレンド型の戦略でエントリするという判断ができ、逆に相場のスピードが落ちてきたことが分かれば、オシレーターを使ったエントリを検討する、もしくはエントリしないという判断が出来ます。 これ以外にも、EMAを動的なサポート・レジスタンスとして使う方法や、相場の向きを確認するために活用する方法もあります。 詳しくは、実践編のビデオにて紹介をしていますので、FXトレーディングの知識を深めたい方は、是非ご覧になって下さい。
by TORU_COCOSTA