相場が天井もしくは底を打ったときに出る代表的かつ古典的なチャートパターンに「ダブルボトム」があります。このダブルボトムは、相場が今までと反対の向きに進み始める可能性を示しています。
相場のトレンドが継続するときは、下げであれば下値を切り下げ、上げていれば上値を更新していきます。一方でこの値段が更新されず、前回の下値で相場が跳ね返されてしまうと、チャート上に「ダブルボトム」が出現します。上のビデオは実際のチャートでデモをしたものです。
さらに別の機会に出現したダブルボトムが以下の画像です。
上の図「ダブルボトム1」は、ポンドドル(GBP/USD)の4時間足チャートでダブルボトムが出現した事例です。オレンジで囲んだ左側のボトムを細かく見ると、この中でもダブルボトムが出現していますが、便宜上無視しています。
この図を見ると、1.5650近辺で値段が跳ね返されており、右側のオレンジで囲んだローソク郡でダブルボトムが形成されそうになっていることが分かります。
仮にここで、「ダブルボトムで相場の方向が反転した」という前提で戦略を組む場合は、先に相場を上に向けて走らせ、このプルバックを拾っていきます。
「ダブルボトム2」図は、ダブルボトム形成後に上り始めた相場を50%戻しの1.5690近隣でエントリをした事例です。エントリの精度を上げるため、ここでは1時間足を使っています。
チャートパターンを基に戦略を作る利点は、ストップの場所が明確であることです。図2の場合、ダブルボトムが崩れるのはボトムラインの真下ですから、1.5640にストップを置く事ができるわけです。
エントリからストップまでの距離が約50pip。報酬比率を3倍に設定するなら、目標値はエントリの場所から50pip×3=150pip上、つまり1.5840以上が狙えるなら、入る価値のあるトレードということになります。
結果は「ダブルボトム3図」の通り、1.5880を超える場所まで進みました。
ただし現実的な目標値は、前回の高値近辺、長方形のオレンジで囲った部分ですが、それでも1.5870近辺ですから、報酬比率で3倍以上をとることが出来るトレード戦略が描けたことになります。
こうしたチャートパターン分析は、日本発祥のローソク足分析と重ねて使うことで、更に精度が上がってきます。
2 replies to "ダブルボトム・ダブルトップ 相場反転のサイン"
こんばんは。
以前からずっと気になっていたことを詳しく解説していただきとても助かりました。
ダブルトップやダブルボトムは見た目が明らかにM字を描いていなければいけないと思っておりましたσ(^_^;)
そのように綺麗にロウソクが並ぶほうが稀ですよね笑
日本発祥のローソク形状とは酒田五法でしょうか?
自分は高値圏、安値圏の毛抜きのロウソクや十字線(ハンマー)などは参考にしてます。
ローソク形状で反転のサインを確認しよりプライスアクションでのエントリーの確度をあげるために次回の記事を楽しみにお待ちしております。
竹内さん、もちろん綺麗な形の方が、多くの市場参加者がパターンを認識するので、確率度は高くなりますよ。
ローソク形状の分析は、特に五法に絞るわけではなく、ごく基本的なパターンを中心に紹介をしていくつもりです。
突き詰めれば、チャートパターン分析もローソク形状分析も同じ事をしているのですが、2つを組み合わせることで精度が格段に上がってきますので、詳しくは別の記事に任せることにしますね。